【おもちゃ編】アメリカに送れる・送れないおもちゃはあるの?判断基準と発送手段を整理!
事業としてアメリカへおもちゃやアニメグッズを輸出するとなると、初めての時はもちろん、扱う商品が増えてからも「これって送れるのかな?」「どんな準備や手続きが必要なんだろう?」と疑問に思いますよね。
送れるかどうかは、まず「商品の内容が米国の規制に引っかからないか」を確認したうえで、「出荷の実務(書類・梱包・発送の手配)」にどこまで対応できるかで決まってきます。
発送の実務では、注文ごとに数箱を送る段階なら国際クーリエ(国際宅配便)が中心的な選択肢になり、量がまとまってきたら航空貨物・海上輸送へ切り替えていく流れになります。
この記事では、株式会社アニメイト様との越境EC実績を持つ当社が、事業者が特に押さえておきたい実務面を中心に、確認を進める順番をわかりやすく整理します。
- おもちゃが「送れる」「条件付き」「送れない」に分かれる基準
- 条件付きになりやすい対象年齢・素材
- 書類と梱包で通関スピードが変わる理由
- 発送方法の選び方とクーリエの比較ポイント
- 自社だけで進めると止まりやすい場面
おもちゃの事業発送は小口の都度発送・まとめ納品・継続発送で変わる
事業としてアメリカへおもちゃを送る場合、eBay・Amazon.com・Shopify・BASE・メルカリShopsなどでの販売は、1件でも事業輸出として扱われます。自社の発送が次の3パターンのどれに近いかを確認しましょう。
| パターン | 該当する例 | 特に重要になる確認箇所 |
|---|---|---|
| 小口の都度発送 | 注文ごとに1〜数箱を発送 | 書類・梱包の精度と、クーリエの受付条件 |
| まとめ納品 | 海外取引先への納品、Amazon FBA倉庫への入庫、現地倉庫への在庫補充 | 納品先の受け入れ条件(箱数・ラベル貼付・配送予約・関税や通関費用の負担者設定)と梱包実務 |
| 継続発送 | 発送量が増え、クーリエだけでなく航空貨物や海上輸送も比較したい段階 | 輸送コストと納期の比較、社内で対応するか当社に相談するかの判断 |
自分がどのパターンに近いかによって、次章以降で特に見るべき箇所が変わります。近いものを選ぶくらいの感覚で構いません。
あなたのおもちゃはどのタイプ?
アメリカへおもちゃを輸出する際は、大きく分けて
- 「そのまま送れるもの」
- 「条件付きで送れるもの」
- 「送れないもの」
この3つのパターンに分けられます。
分かれ道になるのは、CPSIA(米国の子ども向け製品安全規制)の対象になるかどうかです。
| 分類 | 品目の例 | ポイント |
|---|---|---|
| そのまま送れる | 大人向けの一般的なおもちゃ(フィギュア、スケールモデル、トレーディングカード、アニメ・ゲーム関連グッズなど) | CPSIAの対象になりにくい傾向がある。基本の書類(インボイス・HSコード)が中心 |
| 条件付きで送れる |
子ども向けおもちゃ ※主として12歳以下の子ども向けに設計・販売される製品 |
CPSIA基準・航空輸送の危険物規則・水ビーズの新基準への適合が条件になる |
| 送れない | 米国の安全基準(鉛・フタル酸エステル・可燃性・小部品・磁石強度・水ビーズ等)に適合しない商品 | 米国への輸入時に拒否や販売停止、回収等の対象となる可能性がある |
パッケージや商品説明の対象年齢表記、素材・機能面から、自社の商品がどのタイプに近いかを確認しましょう。複数のタイプにまたがる商品は、それぞれの注意点を合わせて確認しておくと安心です。
「条件付き」に当たるかは、対象年齢と素材で決まる
条件付きになるかどうかは、対象年齢と素材・仕様で決まります。
逆にいえば、自社の商品がどのパターンに当てはまるかだけ分かれば、確認すべき範囲は下の3つのうち1つか2つに絞られます。
条件付きになりやすい3つのパターン
| 当てはまる商品の例 | 何が引っかかるか | 確認する先 |
|---|---|---|
| 12歳以下向けのおもちゃ全般 |
CPSIA基準(鉛・フタル酸エステルなどの化学物質、可燃性、小部品、磁石の強度)への適合、CPC証明書(子ども向け製品の適合証明書)の取得 ※CPSIAの詳細は後述のコラムで解説します |
CPSC(米国消費者製品安全委員会) |
| 水で膨らむ「水ビーズ」を使った商品 | 米国の安全基準(膨張サイズ・化学物質・警告表示要件等)への適合 | CPSC |
| 電池・磁石・液体(水鉄砲やスライムなど)を含むおもちゃ(対象年齢を問わず) | 航空輸送のルール(危険物扱い)への適合 | 各クーリエ・航空会社の危険品規定 |
【コラム】CPSIA(米国消費者製品安全改善法)って何?
CPSIA(Consumer Product Safety Improvement Act)は、アメリカで販売される子ども向け製品の安全性を守るための法律です。
特に12歳以下の子どもを対象とした製品については、認定された第三者機関での安全検査や、CPC(Children’s Product Certificate)証明書の用意が義務付けられることがあります。
どの商品がCPSIAの対象になるのか、どんな検査が必要になるのかは、商品の種類・素材・用途・対象年齢などによって細かく異なります。
「アニメグッズのフィギュアだけれど対象になる?」といった判断は商品ごとに複雑で、ネット上の記事だけで自己判断しようとすると、かえって迷ってしまうかもしれません。
大事なのは、CPSIAという名前や条文を全部理解することではありません。
この確認は、誰がどこまでやるのか
この確認は、実際には自社と当社、専門機関の3者で分担しています。
| 誰が | 何を |
|---|---|
| 輸出する会社(お客様) | 商品の写真・対象年齢の表記・素材・電池や磁石の有無を用意する |
| 当社 | CPSIA等の対象になり得るかの一次確認、書類の確認、発送方法・受付条件の確認 |
| 第三者検査機関・専門家 | CPSIA対象時の安全性検査・CPC証明書発行の最終判断 |
成分や安全性検査の最終判断は、配送会社が担える範囲ではありません。
ただ、「対象になり得るかどうか」と「どこを確認すれば答えが出るか」までは、実際の写真や商品情報をもとに、当社で一緒に整理していきましょう。判断がつかない部分も、どこをどう確認すればいいかを整理してお渡しできます。
つまり、最初にご用意いただくのは商品の写真と情報だけです。CPSIAを先に勉強しておく必要はありません。
書類・梱包の精度が、おもちゃの通関スピードを左右する

商品面の確認ポイントが分かったら、次は発送前に押さえておきたい実務面です。
特にまとめ納品の場合、書類の記載ミスや梱包不足によって、現地の税関で荷物が止まってしまうことがあります。
英語品名やHSコードが曖昧だと通関確認が長引く
販売目的でアメリカへ発送する際は、コマーシャルインボイス(商業送り状)とパッキングリスト(梱包明細書)の作成が必須です。
よくあるのが、英語品名やHSコードの記述が曖昧なせいで通関が止まってしまうトラブルです。
インボイスに「Goods」「Japanese product」といった大雑把な書き方をしてしまうと、現地税関で中身を判断できず、確認のために荷物が留め置かれてしまいます。
おもちゃであれば「Plastic figure(プラスチック製フィギュア)」「Stuffed toy(ぬいぐるみ)」「Wooden puzzle(木製パズル)」のように、素材と種類が一目でわかる英語品名を記載するほうが安全です。
HSコード(品目分類番号)も「おもちゃだからすべて9503」と安易に決めることはできず、フィギュア・カード・模型・電池入り玩具など、商品の内容によって確認すべき分類が変わります。
商用発送で用意する主な書類は以下のとおりです。
| 書類名 | 記載内容・役割 |
|---|---|
| コマーシャルインボイス | 正確な英語商品名、数量、単価・合計金額、HSコード、輸出者・輸入者情報を記載 |
| パッキングリスト | どの箱(カートン)に、何が何個入っているかを正確に記載 |
| 輸出申告に必要な情報 | 日本側の税関へ申告する際に使用するデータ(CPSIA対象商品はCPC証明書も併せて添付) |
インボイスとパッキングリストの数量が1点でもずれると確認に余計な時間がかかるため、事前に通関業者へ書類をチェックしてもらうと安心です。
日本側の税関への輸出申告も必要ですが、当社はAEO認定通関業者(税関からセキュリティとコンプライアンスの優良性を認められた通関のプロ)として、書類の確認から申告手続きまで一括して対応できます。
緩衝材と外箱の固定でフィギュアの破損を防げる
国際輸送は、国内配送に比べて積み替えや運搬の負荷がはるかに大きくなります。特におもちゃやフィギュア類は、「商品の箱が少し凹んでいた」だけでもクレームや返品につながりやすいため、中身はもちろん「外箱(化粧箱)そのものを守る梱包」が必須です。
梱包時は、少なくとも以下のポイントをチェックしておくと安心です。
- 商品は1点ずつ丁寧に緩衝材で包む
- ダンボールの中で商品が動かないよう、隙間を緩衝材でしっかり埋めて固定する
- フィギュアなど箱自体に価値がある商品は、外箱ごとさらに保護材を巻く
- ダンボールの底やフタの四辺をテープで「H貼り」補強する
- 必要に応じて「Fragile(割れ物注意)」「Handle With Care(取扱注意)」などのステッカーを貼る
書類の記載内容や梱包の仕方まで自社だけで完璧に揃えるのは負担に感じるかもしれませんが、インボイスの記載内容確認から梱包のアドバイスまで、早い段階から当社にご相談いただけます。
米国向けの事業発送は、クーリエを起点に比較する

書類と梱包の準備が整ったら、次は発送方法の検討です。「EMS(国際スピード郵便)で送ればいいや」と安易に考えていると、事前の登録が必要だったと後から気づくことになります。
事業としての発送では、まず現在のEMSの利用条件を正しく理解したうえで、小口・急ぎの発送はクーリエを起点に比較し、量が増えた段階で航空貨物・海上輸送へ切り替えていくのが基本線です。
小口・急ぎはクーリエ、量が増えたら航空貨物・海上輸送
EMS(国際スピード郵便)も便利ですが、アメリカ向けEMSで商用貨物を送るには、CBP認証の認定事業者が提供するアプリ等での事前の関税等支払い登録が必要になるなど、通常の窓口発送とは異なる手順が必要です。
この利用条件は今後も見直される可能性があるため、ビジネス用途では、「クーリエ(国際宅配便)」を起点に比較し、量がまとまってきた段階で航空貨物・海上輸送を検討するのが現実的です。
| 発送方法 | 向いている発送パターン | 特徴と注意点 |
|---|---|---|
| クーリエ(国際宅配便) | 小口の都度発送、サンプル品、納期を急ぐ発送 | 運賃単価は高めですが、荷物の追跡精度が高く、ドア・ツー・ドアで配送品質が極めて安定しています |
| 航空貨物(Air Freight) | まとまった数量の納品、納期を優先したい大量発送 | クーリエより大きな荷物を送ることができ、運賃を抑えやすくなりますが、現地での通関や配送手配の確認事項が増えます |
| 海上輸送(LCL混載 / FCLコンテナ) | コンテナ単位の大量発送、継続的な現地在庫の補充 | 1個あたりの輸送コストを大幅に抑えられますが、手元に届くまでの日数(リードタイム)が長く、緻密な納品計画が必要です |
荷物のサイズ・重量・希望納期・納品先の条件によって適した手段は変わるため、1つの方法に固定せず比較しておくと無理のない物流ルートを組みやすくなります。
クーリエ各社を選ぶ際は、到着日数だけでなく追跡の細かさや補償内容、地域によるリードタイムの差(会社によって差が出やすい場合があります)まで見ておくと安心です。
電池入り・磁石・液体を含む商品や化粧箱に価値がある商品は、受付条件や補償の考え方が会社によって変わる場合があります(危険物扱いの確認は、前述の商品タイプ確認と合わせて進めておきたいところです)。
当社は国際宅配便(クーリエ)を主力事業としており、独自開発のペガサスクラウドで大手クーリエ各社の料金比較・インボイス作成・集荷依頼をオンラインで完結できます。
800ドル以下でも関税の対象に!de minimis停止後の注意点
アメリカへおもちゃを送る際、関税は「おもちゃだから一律〇%」という決まり方はせず、具体的なHSコードや申告価格によって細かく分かれます。特に知っておきたいのが、「de minimis(少額特例免税制度)」の停止です。
「800ドル以下の少額貨物なら関税はかからない」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、このde minimis制度は2025年8月29日に停止されており、現在は800ドル以下の貨物であっても原則として関税・税金・手数料の課税対象となっています。
※例外として、100ドル以下の個人的なプレゼント、特定の情報資料、手紙や書類などは引き続き非課税となりますが、商用目的の販売品発送は対象外です。
想定より関税コストがかかり利益が残らない、といった事態を防ぐためにも、正確な関税額や諸手数料は出荷前に試算しておくことが重要です。個別の商品内容をお伝えいただければ、事前に当社でお見積もりや条件の確認を承ります。
発送量が増えたら航空貨物・海上輸送への切り替えどき
注文が増えると、クーリエで1件ずつ送る運用が合わなくなる場面があります。月間の発送量が増えた場合、FBA倉庫や現地倉庫へまとめて送るなら、航空貨物や海上LCLと比べたほうがよいでしょう。
ただ、この切り替えの目安は「◯kgを超えたら」と一律には決まりません。
商品の形状や送り先によっては、数百kg規模までクーリエのほうが安く収まることもあり、ルートや時期でも変わります。
クーリエと航空貨物・海上輸送を別々の会社に分けて依頼すると、切り替えのたびに業者を探し直すことになります。当社のように同一窓口で両方を扱えると、発送量の変化に合わせて手段を替えられる点がメリットです。
止まりやすい場面と、そこで当社ができること
CPSIA確認から輸出申告まで、自社で一通り進めることもできます。ただ、実際につまずきやすいのは工程の多さそのものより、その中にある判断が難しい部分です。
次の2点は、自社だけで進めようとすると特に手が止まりやすいところです。
- CPSIA対象の判定:サイトの情報だけで自己判断しようとすると、対象かどうか確信が持てず、検査機関に聞くべきかどうかで迷いやすい部分です。商品の写真や仕様が分かれば、対象になり得るかの一次確認は当社で行えます(最終的な検査・証明書の要否は検査機関の判断です)
- 英語書類・HSコードの作成:英語品名を「Toy」のような大雑把な書き方で通関確認が長引いたり、HSコードを「おもちゃだから9503」と決めて分類を誤ったりすることは、初めての発送でよく起きます
「CPSIAの対象になるか」を自分で調べきる前の段階からでも大丈夫です。書類の確認から発送方法の比較まで、まとめて当社にご相談いただけます。
依頼先は玩具・アニメグッズの輸出実績で選ぶ
依頼先を選ぶ際、「対応できる発送方法の幅」などをチェックするのは基本ですが、おもちゃやフィギュアの輸出では、CPSIA対応の相談に乗れるか、破損しやすい商品の梱包実績があるかを見ると失敗しにくくなります。
当社は、株式会社アニメイト様との越境EC国際輸送サービス提供実績(2021年開始)をはじめ、玩具・アニメグッズを小口で継続的に送る実務ノウハウを持っています。
「CPSIAの対象か分からない」という段階でも、商品名・数量・送り先が分かれば、確認が必要な箇所と発送手段を一緒に整理できます。
まとめ:おもちゃの輸出は「送れるか」の見極めから始まる
事業としてアメリカへおもちゃを輸出する際は、「商品面で確認が必要な米国規制」と「正しく送り出すための発送実務」の両方を意識して準備を進めることが大切です。
- 分かれ道はCPSIAの対象になるかどうか
- 電池・磁石・液体は追加確認が必要
- 英語品名とHSコードの正確さが通関のカギ
- 発送はクーリエが基本、量が増えたら切り替え
- CPSIA判定や英語書類は分かる範囲から相談できる
当社は、株式会社アニメイト様との越境EC実績を通じて、おもちゃやアニメグッズの国際輸送を現場で支えてきた専門窓口です。
集荷の翌日に発送することで料金を抑えつつ、その1日でCPSIA関連の一次確認や書類チェックを丁寧に行っています。
クーリエから航空貨物・海上輸送まで同一窓口で扱えるため、発送量が変わっても業者を探し直す必要はありません。
「自社の商品も安全に送れるか確認したい」「発送方法を整理したい」と思ったら、今お持ちの商品情報(商品名・概算の数量・サイズ・送り先・発送を希望する時期)をお知らせください。
商品内容に応じて、確認が必要な箇所と発送プランを一緒に整理します。