【衣類編】アメリカに送れる・送れない衣類はある?発送方法から規制まで整理!
「OEMでまとめて作った商品を、取引先へ納品したい」
「越境ECで、少しずつ自社ブランドを売り始めたい」
「大口で、海外の小売店に卸したい」
いざアメリカへ衣料品を送ろうとしたとき、「特別なルールはあるのだろうか」「英語のタグは必要なのか」と手が止まってしまう方も多いはずです。
実は衣料品の輸出は、大人向けか子供向けか、あるいはどんな素材を使っているかによって、求められる書類や検査が変わります。
まずは、自社の商品が「そのまま送れる」「条件付きで送れる」「送れない」のどれに当たるかを確認しましょう。
単発発送か継続輸出かによっても、揃えるべき書類は変わってきます。いきなり規制のルールを細かく調べるのではなく、「自分の輸出はどのタイプか」から順番に整理していくのが、迷わずに進めるポイントです。
- 衣料品が「送れる」「条件付き」「送れない」に分かれる基準
- 条件付きになりやすい素材・対象年齢
- 単発発送と継続輸出で変わる準備
- 税関差し戻しを防ぐ書類の確認項目
- 発送方法の選び方とクーリエの比較ポイント
自分の輸出案件が3タイプのどれに当たるのか、条件付きの場合は何を確認すればいいのか。そして、発送方法をどう選べばいいのか。この3つが分かれば、発送に向けた準備がぐっと楽になります。
あなたの衣料品輸出はどのタイプ?

衣料品の輸出は、大きく3つに分かれます。
- 「そのまま送れるもの」
- 「条件付きで送れるもの」
- 「送れないもの」
です。
自分の商品がどこに当たるか、大枠をつかんでおくと安心です。
| 分類 | 商品タイプ | ポイント |
|---|---|---|
| そのまま送れる | 大人向け一般衣料(Tシャツ・シャツ・デニム等) |
英語ラベル・MIDコード・HSコードが基本の書類 防炎規制の自己証明書(GCC=一般適合証明書) ※GCCの扱いは製品や規制対象によって変わります。 |
| 条件付きで送れる | 子供服・子供用寝間着、保護対象の毛皮・皮革を使った商品 | CPSIA・CPC・専門機関の防炎試験、CITES許可証などが条件になる |
| 送れない | 犬・猫の毛皮製品、模倣品・商標侵害品 | 犬・猫の毛皮製品はアメリカの連邦法で輸入・輸出・販売のすべてが禁止(例外なし)。模倣品・商標侵害品は規制の話ではなく、税関で無条件に差し押さえの対象 |
もし「条件付き」に当たる場合でも、慌てる必要はありません。具体的に何が求められるのか、続けて見ていきます。
「条件付き」に当たるかは、素材と対象年齢で決まる
条件付きになるかどうかは、素材と対象年齢で決まります。
逆にいえば、自社の商品がどのパターンに当てはまるかだけ分かれば、確認すべき範囲は下の2つのうち1つに絞られます。
条件付きになりやすい2つのパターン
| 当てはまる商品の例 | 何が引っかかるか | 確認する先 |
|---|---|---|
| 主として12歳以下向けに設計・販売されている製品 | CPSIA(米国の子ども向け製品の安全規制)基準への適合、CPC証明書の取得。寝間着(サイズ0〜6X・7〜14)は専門機関の防炎試験も条件になる |
検査機関・専門業者 ※詳細は後述のコラムで解説します |
| ワシントン条約(CITES)の対象となる毛皮・皮革製品 | CITES(ワシントン条約)許可証、Fur Products Labeling Act(毛皮製品表示法)に基づく表示 | CITES許可証の発行元(米国魚類野生生物局) |
CPSIA・防炎規制・CITESのいずれも、対象になるかどうかは商品の素材・仕様・対象年齢・原産によって細かく変わります。ここで大事なのは、制度の名前をすべて覚えることではありません。
【コラム】子供服・子供用寝間着で確認が必要なCPSIA・CPC・防炎試験って何?
CPSIAは、12歳以下向けの衣料品や関連商品で関係することがあります。
対象になる場合、CPC(Children’s Product Certificate)という適合証明書や、子供用の寝間着(サイズ0〜6X・7〜14)では専門機関の防炎試験も求められることがあります。
証明書や試験結果が整っていないと、その荷物の発送自体が止まってしまうこともあるため、発送前に検査機関や専門業者へ確認しておくのが現実的です。
この確認は、誰がどこまでやるのか
この確認は、実際には3者で分担しています。
| 誰が | 何を |
|---|---|
| 輸出する会社(お客様) | 商品の素材表・対象年齢・製造工程・毛皮や皮革の原産を用意する |
| 当社 | 書類の確認、英語ラベル・MIDコードの記載有無の確認、HSコードが分からない場合のサポート、発送方法・受付条件の確認 |
| 専門機関・検査機関 | CPSIA対象時の安全性検査・CPC証明書発行、CITES許可証の発行判断 |
成分・素材が基準に適合するかどうかの最終判断は、配送会社の担える範囲ではありません。
ただ、「どの制度に触れる可能性があるか」と「どこを確認すれば答えが出るか」までは、商品の情報をいただければ整理してお伝えできます。
判断がつかない部分も、どこに聞けばいいかを一緒に確認できます。
発送パターンでも確認箇所が変わる:単発発送か継続輸出か

商品タイプに加えて、「1回だけ送るのか、継続して送るのか」でも準備の重さが変わります。
事業として輸出する場合、この2つは分けて考えたほうが動きやすくなります。
単発発送でも正式な通関申告と関税等の負担が必要になる
単発で輸出する場合でも、正式な申告は必要です。見るのは、商品名の書き方、MIDコード、HSコード、英語ラベルの有無です。
「少額免税(de minimis)」の停止により、2025年8月29日以降は800ドル以下の貨物でも関税・税金・手数料の対象になっており、この状態は2026年に入っても続いています。
単発発送で大事なのは、すべての制度を完璧に理解することではありません。
今回の荷物が税関で説明できる状態になっているか、商品名・素材・製造者・用途が書類上で伝わるかどうかです。よくある書類ミスは、後ほどまとめて紹介します。
OEM一括輸出などの継続取引は、初回発送までに書類・体制を整える
継続的に輸出する場合は、英語ラベルの整備・必要に応じたRN番号の取得・申告体制を、初回発送までに一通り整えておく必要があります。
準備を含めると最初の発送まで1〜2ヶ月かかることもあり、書類ミスはその後の発送にも影響するため、早い段階で確認しておくと後工程がスムーズです。
OEM生産分の一括輸出や取引先への継続納品では、通関だけでなく、納品先の受け入れ条件・外箱表記まで発送方法とあわせて整えておく必要があります。
ただし、これらを最初からすべて自分で揃える必要はありません。取引先や商品が決まっている段階で相談いただければ、何をどこまで整えればいいかを一緒に確認できます。
発送前に必要な書類実務|税関での差し戻しを防ぐ5つの確認項目
商品タイプと発送パターンが整理できたら、次は実際の書類実務です。ここからが、当社が実際にお手伝いできる本業の部分になります。衣料品の発送で確認しておきたい書類は、主に次の5つです。
| 確認項目 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 英語ラベル | 素材の種類と割合、原産国、洗濯表示を英語で表示 | 日本語のタグはそのまま使えません。会社名の代わりにRN番号(衣料品の事業者識別番号)を使う方法もあります |
| MIDコード | 製造者識別コード | 工場や取引先が用意するものと思い込みやすいですが、実は送る側が自分で作って書くものです。空欄のまま申告すると差し戻されることもあります |
| HSコード/HTSコード | 商品分類の番号。アメリカへの申告では米国側のHTSコードを使用 | 頭6桁は世界共通でも下4桁は国ごとに異なります。編み物(Tシャツ等・第61章)か織物(シャツ・デニム等・第62章)かでも分類が変わり、コードの選び方次第で関税率が変わることもあります |
| 防炎規制(FFA=可燃性繊維製品法) | 衣料品の燃えやすさを確認する規制 | 成人向けは自分で「基準を満たしています」と示す書類(GCC)を用意すれば対応できるケースが多いです |
| 商品名の書き方 | 税関申告書に記載する品名 | 「Clothing」「Apparel」とだけ書くと確認が入ることがあります。性別・素材・編み物か織物かまで書くのが基本です |
コードの選び方に確信が持てない場合や、書類の内容が複雑になりやすい継続輸出では、担当者間で確認体制を整えておくと安心です。
発送方法はクーリエが基本|量がまとまったら航空・海上へ
アメリカへの主な発送手段は3つあります。選ぶ基準は、1回に送る量と、どのくらいの頻度で送るかです。
越境ECでの都度発送や、OEM継続取引の初回〜中量ロットでは、クーリエ(国際宅配便)が中心的な選択肢になります。
1回に送る量がまとまってきたら、航空便・海上便への切り替えを検討するタイミングです。
| 発送方法 | 向いているケース | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 国際クーリエ(国際宅配便) | 越境ECの受注ごとの発送、OEM継続取引の初回〜中量ロット、サンプル品・追加発注 | 集荷から通関・配達まで一貫対応。追跡精度が高くドア・ツー・ドアで配送品質が安定している |
| 航空便(フォワーディング) | 1回に送る量がまとまってきた段階、納期を優先したい発送 | 海上便より速く届きますが、通関や配送手配の確認事項が増える |
| 海上便(FCL・LCL) | コンテナ単位の大量発送、継続的な在庫補充 | 1個あたりの輸送コストを抑えやすい一方、リードタイムは長くなる |
ただ、クーリエから航空便・海上便への切り替えの目安は「◯kgを超えたら」と一律には決まりません。
商品の形状や送り先によっては、数百kg規模までクーリエのほうが安く収まることもあり、ルートや時期でも変わります。
当社はクーリエ・航空便・海上便のすべてを扱っているため、どちらかに寄せる理由がなく、条件を並べたうえでフラットに比較結果をお伝えできます。
料金は、実際の重さ(実重量)と容積重量(縦×横×高さ÷5000で算出)のどちらか重い方で請求されます。
納期の目安は、クーリエで2〜5営業日、航空便で数日〜1週間程度、海上便で数週間程度です(ルートや混雑状況によって変動するため、発送前に確認するのが安全です)。
当社では、集荷当日にすぐ発送するのではなく、あえて1日施設に留め置いて書類確認や梱包などの付帯作業を行う運用を取っており、その分料金を抑えられる点も特徴です。
荷量や納期によって最適な組み合わせは変わるため、迷う場合は発送前に相談しておくとスムーズです。
クーリエ各社は何を基準に比べるか
クーリエを使う場合、どの会社を選ぶかで料金だけでなく届き方も変わります。そのため、単純な到着日数だけで比べるのはおすすめしません。
対応国・地域の広さ、プランの選びやすさ、追跡の細かさ、地域による配達日数の差など、会社によって強みとする部分が異なります。
OEM一括輸出やまとめ納品では、これに加えて、納品先(Amazon FBA倉庫・海外取引先)が求める配送予約やラベル貼付といった受け入れ条件に、どこまで対応してもらえるかも見ておきたいポイントです。
複数社の料金・条件を毎回比較するのは負担が大きいものです。当社はクーリエ事業を主力としながら、独自開発した「ペガサスクラウド」で複数クーリエの料金比較・インボイス作成・集荷依頼をオンラインで完結できるようにしています。
規制や手続きに迷ったら、書類確認と発送方法をワンストップで相談

当社はクーリエ(国際宅配便)・航空貨物・海上貨物(FCL・LCL)のすべてを1つの窓口でコーディネートしています。
複数のクーリエとの連携実績があり、大口貨物でも安定した条件で発送できます。
他法令該当品(食品衛生法・薬機法・関税法上の輸出規制品目等)の輸出通関にも対応しているため、規制上の確認が必要な品目でもご相談いただけます。
商品名、主素材、大人向けか子供向けか、数量、送り先、単発か継続かが分かれば、最初の相談で見るべき範囲をぐっと絞りやすくなります。
最初から完璧な資料を用意する必要はなく、分かる範囲を共有いただければ、足りない情報を一緒に整理できます。
※アメリカ向けEMS(国際郵便)は、個人間の少額ギフトなど条件付きの利用に限られ、商用発送では原則利用できません。
EMSの利用条件は変更される場合があるため、発送前に弊社までご確認ください。
東京税関よりAEO(国が認定した信頼性の高い通関業者)の認定を受け、IATA(国際航空運送協会)公認の貨物代理店であり、JAFA(航空貨物運送協会)の理事会社でもあります。2,000社以上の取引実績があります。
まとめ:品目の分類が分かれば、発送方法はシンプルに決まる
アメリカへ衣料品を輸出するときは、まず自分の商品が「そのまま送れる」「条件付きで送れる」「送れない」のどれに当たるかを整理します。
- 分かれ道は素材と対象年齢
- 犬・猫の毛皮製品は例外なく送れない
- 単発でも正式な申告が必要
- 発送はクーリエが基本、量が増えたら切り替え
商品名・数量・送り先・単発か継続かが分かる段階でご相談いただければ、当社で書類確認から発送方法(クーリエ・航空・海上)の比較までまとめて整理できます。